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ぽっかり月がでましたら

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朴慶南(キョンナム)・キョンちゃんが行くよ

それから

それからです。
さあ、講演を始めようと思って、はたと気付きました。通路に座っている方たちは、私の姿は頭の先が見えたらいいほうで、声はすれど姿は見えない状態だということです。そのころ、講演の中で、チマ・チョゴリを着てみせることもやってました。目で見るものなのに、それも声だけというのは、あんまりではないかと、座ってる方たちの身になって思ってみたのです。 そこで、私はどうしたか。よい子は、決して真似しないでください。こうすれば、私も教室中の方たちのお顔が見えるし、みなさんも私をしっかり見ることができると思い立ち、行動に移しました。 靴を脱いで、教壇の上に立ったのです!その上でチマ・チョゴリ姿にもなり、休憩を挟んで三時間、講演をしたのでした。そんな中、隣り合わせに通路と椅子に座っていた方たちが、私の講演につられて、お互いに肩をたたき合って笑ったり、泣いたり、知らないもの同士が意気投合していたと、あとで聞きました。 教室中が、なんともいえないほどの一体感に包まれた、忘れられない講
演会になりました。
思い起こせば、そのとき、右側の前あたりに、お母さんと並んで、小学校の1、2年生くらいの女の子がいました。その女の子に伝わるように話をしようと、心がけたのを覚えています。あのときの女の子が、12年ぶりに二十歳の大学生になって、目の前に現れたわけです。お母さんも、娘と一緒に手紙をくださって、私は返事を書いたのだそうです。
断捨離ができない私は、いただいた手紙はすべて保管しているので、お母さんとなずなちゃんの手紙は手元にあるでしょう。ちなみに、保育士であるお母さんが娘三人に付けた名前は、れんげちゃん、のむぎちゃん、なずなちゃんだそうです。可愛いですね。 なずなちゃんは、大学で日韓関係を専門的に学んでいるといいます。八歳のときに私の講演を聴いたことが、いまにつながっているように思えると語ってくれました。本当にうれしかったです。
これも、16年前、命を忘れなかったからですね。ありがたい出会いでした。でも、この場を借りて、遅まきながら神奈川大学の関係者のみなさんに、お詫びを申し上げます。教壇の上に上がってしまって、申し訳ありませんでした。その後は、どこでも、そんなとんでもないことはしてませんので。長い話でした。やっと終わりです。
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by kyongnum | 2011-12-29 22:44